ライフスタイルを明確に家づくりに反映できることは実は少ないと思う。何が大事で何が必要ないかを整理することは暮らしを考える上でとても意義のあることである。細やかな計畫も重要だが、長年に渡って使用され続ける住まいは趣味趣向の変化に追従できるおおらかさを持ち合わせていなければならない。山王の家はそういった性格が強く表れているような気がする。平屋にロフトが付いたようなワンルーム感覚の家は年を重ねても使い易く、囲まれながらかつ開放的に丁度良いサイズ感が特徴である。室內の照明や仕上げ?ファブリックなどはシンプルながら質感の良いものをチョイスしている。10年後20年後どのように変化して、どのように暮らしをしているか楽しみである。